キルンワーク kiln Works

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2015年9月
■担当■ 井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

こんにちは。キルンワーク工房常勤指導員 井川です。

今回はキルンワーク教室受講生の方が、つくった作品を実際お家でどのように使われているか紹介したいと思います。

キルンワーク教室『パート・ド・ヴェール』コースの太田久美子さんの作品です。

キルンワーク01
まずガラスの小皿です。たくさんテーブルに並べて取り皿に使われているそうです。
さくらんぼがよく合いますね。氷の器の様にも見えます。

キルンワーク02 キルンワーク03
そして大皿バージョン。夏のメニューによく映えています。
この作品はよく見るとこよった銀箔が封じ込められていて、ガラスの中にきらりと光る
銀線が作品の個性になっています。写真では少しわかりにくいかもしれませんがとても大きくて
テーブルの主役といった作品でした。

キルンワーク04 キルンワーク05
お次はお茶会の風景でしょうか。6枚のガラスの取り皿と、夏のお抹茶茶わんですね。
涼しげな美しい作品です。

キルンワーク06
キルンワーク07
他にもアクセサリーやコップなど、次々に作品を生み出されているので、次はどのように使うのかという事も含めて、スタッフもいつも楽しみにしています。

教室でつくって、それをまた家で使う、2つの楽しみがあるのも手づくりの良さですよね。
他にもオブジェや、深鉢、ランプシェードなど、いろいろな作品がつくれますので、興味のある方は是非『パート・ド・ヴェール』を体感しに来てください!

2014年9月
■担当■ 井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

こんにちは。キルンワーク工房常勤指導員 井川です。

今回は4月から新規スタートしています、フュージングコースをご紹介したいと思います。

キルン教室では、『パート・ド・ヴェール』と、『フュージング』の2つのコースがあります。
どちらもキルン(電気炉)でガラスを焼成する技法ですが、使うガラスが違います。
『パート・ド・ヴェール』は粉状のガラスを耐火石膏の型に充填して焼成します。
これに対して『フュージング』は板状のガラスをカットしたり砕いたりして積層し、焼成します。

『パート・ド・ヴェール』の材料

キルンワーク01 キルンワーク02
 ⇒ 工程の詳細はこちら

『フュージング』の材料

キルンワーク03
 ⇒ 工程の詳細はこちら

材料が違うと出来上がる作品の雰囲気も違います。
パート・ド・ヴェール作品は、柔らかい砂糖菓子の様な表情で、
フュージング作品は透明度の高い色鮮やかな表情になります。

では基礎・本科Tの方の作品を紹介しますね。

キルンワーク04
ちょうどこの日記を書いている時期に
窯出しだったのでここぞとばかりにパチリ。ほやほやですね。

キルンワーク05
竹林と蛍。いい雰囲気です。
もう一枚も色合いの組み合わせが良いですね。

キルンワーク06
穴をあけて紐をとおして完成。
窓辺に吊るすそうです。
たくさん兄弟を増やして下さい!

キルンワーク07
亀の甲羅を良く見ると何枚か重ねてあって立体的です。

キルンワーク08
ピアスと、ピアスを置く小皿!
どちらも同時に出来ました。

キルンワーク09
細かい!!見えますかこの細やかさ!
一枚一枚想い出の場面を再現しているそうです。
このピースを今度はステンドグラス技法を使ってランプシェードに仕上げていくそうです。

キルンワーク10
こちらは図面。細かいけど再現できています。

キルンワーク11
にゃー!ちょっとの差で手前の『白足袋ねこ』の子が勝ちですかね。
この作品は本科Tなので、この後スランピング(曲げ加工)します。

キルンワーク12
こちらも猫の手あります。
裏に金具をつけてブローチにするそうです。

窯出しを終えて、どうでしたか?感想などをお願いします。

杉浦さん
「1作目、2作目よりも作品も大きくなり、色や配置に気を使うようになりました。これからスランピングするので、どんな器になるのか楽しみです。」

モーさん
「少し縮んだり落ちたりしたけど、そこがまた愛らしく感じました!次回はこうしようとか、どんどん次が思い浮かびますね!」

椿さん
「思ってた以上!よかった!焼成する前より、後の方が色合いの重なりだったり、組み合わせだったりが面白くなった!」

ありがとうございます。私も皆さんの発想力にいつも楽しませてもらっています。

フュージングコース基礎ではアクセサリー、小皿、時計をつくります。
本科Tではお皿をつくります。基礎と違うのはスランピングという技法でガラスを曲げてみることですね。ガラスがくにゃっと曲がるときは感動しますよ。
その他にもカリキュラムに沿って多くの技法を学んでいきます。

板ガラスといっても、重ねたり、砕いたりして様々な表情をつくりだすことができる面白い技法です。
まだまだ始まったばかりのコースですが、これからたくさんの作品が生まれてきますよ!
月曜日開講となっております。まだ定員に空きがありますので、9月いっぱい追加受付しています。
興味のある方は体験教室も同時開催していますので、是非遊びに来て下さいね!

2013年11月
■担当■ 井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

こんにちは。キルンワーク工房常勤指導員 井川です。

今回は、去る9月に特別企画『吹きガラス&キルンワーク合同ワークショップ』を開催しましたので、その様子をご紹介します。

どんな内容かと言いますと、吹きガラス工房でガラス棒(ケイン)を引いて、それをキルンワーク工房にて耐火石膏型を制作し、そこにケインを詰めて、窯で焼成するというものです。

吹きガラスとキルンワークの両受講生さんがお互いの教室に行って制作します。半分は自分の通常の講座中に、半分はお互いの教室に行って制作をしました。


サンプル
これらはサンプルなのですが、このような作品が出来上がります。
デモンストレーション中です
まずキルンワークの受講生さんたちが、吹きガラス工房にお邪魔しました。
デモンストレーション中です。みなさん真剣!
ガラスを巻き取ります
ガラスを巻き取ります。
色のガラスを表面につけて
色のガラスを表面につけて
形を整えます
形を整えます。
伸ばします!
もう一度ガラスを巻き取り大きくしたら、伸ばします!
様になってますね! 皆さん伸ばしてます!
皆さん伸ばしてます!
様になってますね!
二人で!01 二人で!02
二人で!
難しい柄にもチャレンジ
四角やお花柄など、難しい柄にもチャレンジ。
どこまでのびる!
な、長い!どこまでのびる!
ケインがたくさん引けました 上手です!
このようなケインがたくさん引けました。

ほとんどの方が熔けたガラスを扱うのが初めてだったのですが、上手です!
これでキルンワークの人はワークショップ終了、このケインを後日教室講座中に作品にしていきます。
短くカットして立体作品に入れたり、何層にも重ねて模様をつくったりする予定です!




お次は、吹きガラスの受講生さんがキルンワーク教室で制作した様子です。
サンプル写真にあったような四角いお皿をつくります。
あらかじめ吹きガラス講座中にケインをつくってもらっています。
ワークショップではそれを入れて焼成するための型つくりをしました。

粘土原型つくりです01 粘土原型つくりです02
粘土原型つくりです。
きれいに成型
きれいに成型したら
耐火石膏で 型取りします
耐火石膏で型取りします。
レース模様のケイン ムリーニなど
とてもきれいなレース模様のケインや、ムリーニなどをつくっていきます!
カットしていきます う〜んきれい!
その配置を考えながらデザインし、カットしていきます。
う〜んきれい!
ワークショップ終了 どんな風に焼き上がるかわくわくしますね

窯に入れて当日のワークショップ終了。この後スタッフが窯(キルン)に入れてガラスを溶かします。徐冷後一度、研磨してもらう為に吹きガラス受講生さんに渡します。研磨後、お皿型に曲げる為の「スランピング」という窯入れをします。
どんな風に焼き上がるか本当に楽しみです!

今回は、キルンワークと吹きガラス受講生さんの交換留学(?)のような企画でした。
普段触っているガラスとはまた違った、ガラス工芸を楽しんでもらえたのではないかなと思います。残念ながら各工房でつづきを制作中なので、まだ完成作品をご紹介できないのですが、12/15(日)〜21(土)に『クラフトパーク受講生作品展〜吹きガラス・キルンワーク〜』で展示してもらおうと画策中です。そちらで完成作品をご覧になって下さいね。

2012年12月
■担当■ 井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

こんにちは。キルンワーク工房常勤指導員 井川です。
早いものでもう2012年最後の月ですね。
クラフトパークでは各教室で、クリスマスシーズンのアイテムや、
お正月のアイテムをつくったりして、皆さん楽しんでいらっしゃいます。

さてそんな季節ものをつくりたくなる12月ですが、
キルンワーク教室では早くも『お雛様つくり』の告知です。


お雛様つくり

『パート・ド・ヴェール技法』(粉状のガラスを耐火石膏型に入れて窯で溶かす技法)
 を使ってガラスのお雛人形をつくります。
2日間の短期集中講座で、どなたでもご参加できます!



つくり方を簡単に説明すると、
こちらで用意した耐火石膏のベース型に、好きなお雛様の表情や着物柄を彫ります。
  下記の写真はちょっと見にくいかもしれませんが、変わり種・お猫雛人形です。
  ベースの形以外はオリジナルなので、自分好みの作品が出来上がりますよ!
  お雛様つくり 型作り

ガラスの色粉を調合し、絵付けしていきます。
  お雛様つくり 色付け

窯に入れて1日目終了!うまくガラスが溶けますように!
  お雛様つくり 窯入れ

2日目は溶けて固まったガラスを、石膏型から取り出して研磨します。
  磨いていくうちに、つやつやの愛らしいお雛様になっていきます。
  これはチラシのお雛様を研磨しているところです。
  お雛様つくり 研磨

完成!どこに飾るか迷うのも楽しいです。
  お雛様つくり 完成

日時 平成25年 2月11日(月・祝) 9:30〜16:30 (12:30〜13:30お昼休憩)
    2月17 日(日) 9:30〜12:30
      ※2日間連続講座です。

受講料 12,000円(材料費別途3,000円)
対象 16歳以上の方ならどなたでも
定員 12名(申込多数の場合は抽選になります。)
申込締切 平成25年1月12日(土)
     
詳細はコチラ

パート・ド・ヴェール技法でつくる、
糖菓子のようなガラスのお雛人形を体験しに来てくださいね。
キルンワークは普段体験を開催していないので、この機会をお見逃しなく!


2012年1月
■担当■ 井川彩子(キルンワーク常勤指導員)

井川彩子(キルンワーク常勤指導員)<明けましておめでとうございます。
キルンワーク工房常勤指導員 井川です。
去年はずいぶん暖かい日が続き、12月頃にやっと寒くなったなと感じましたね。
しかしどんな気温でも、風邪っぴきさんだけは多いようです。
皆さんも用心して下さいね。
さて今回は、去年の11月に開催しましたキルンワーク工房の
短期特別講座のご報告です。
講師に北川礼子先生をお迎えして
ブルズアイを使った、『ランプシェード』を制作しました。
ブルズアイという板ガラスを、デザインに合わせてカットし並べます。
窯で焼成して、焼き合わせます。ゆっくり冷ました後もう一度窯に入れて
630℃の温度でランプシェードの形に曲げていきます。
今回はランプシェードの形になったものに、すりガラス状の模様を彫る為に、
サンドブラストという技法も使いました。

制作風景
みなさん真剣です!
ガラスをカットするのが初めての方もいらっしゃいましたが、
すぐに慣れて、ひたすらにガラスパーツを制作中です。
写真



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色合いやバランスを考えながら配置していきます。



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難しい曲線のカットもなんなく出来てます!



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いい笑顔!楽しんで制作されているのが伝わります。


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ガラスパーツをカットし終わったらアルコールで汚れを取り、 ベースの板ガラスに並べていきます。



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これがサンドブラストです。細かな砂を噴射して、ガラスに模様を彫る機械になります。


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海をモチーフに曲線をうまく生かしたデザインです。



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たわわに実ったブドウモチーフですね。色をたくさん使ったのがポイントです。



写真

かっこいい柄ですね!焼成すると色が変わるガラスも使っています。
最終的にどんな形・色になるのか想像しながら制作されてました。



写真


窯入れです!どのように焼成されるか楽しみでもあり、ドキドキもします。


また今年も秋くらいに短期特別講座を考えています。
どんなものになるかはまだ未定ですが、楽しみにしていて下さい!
そして2月から春の講座募集も始まります。
普段の教室はパート・ド・ヴェールという技法を学ぶことができますよ。
器からオブジェまで幅広い作品をつくることができ、他にはない砂糖菓子のような質感の
ガラス作品を楽しめます。4〜6月の10回講座になるので、じっくりとガラス制作を
されたい方、大歓迎です。

では皆さま良い一年をお過ごしください。

2011年2月
■担当■ 井川 彩子(キルンワーク常勤指導員)

井川 彩子 (キルンワーク常勤指導員)こんにちは。キルンワーク工房常勤指導員 井川です。

以前このようなポスターを目にしたことありませんか?

キルンワーク教室特集のポスターです。
ここに載っているガラスはすべて受講生の手づくり作品です。
どれも素敵な作品ばかりですね。

今回は実際にキルンワーク工房で、基礎クラスの方が制作しているところを 紹介します。

まず一番最初は『はし置き』つくりです
写真


『パート・ド・ヴェール技法』(粉状のガラスを、耐火石膏型に入れて、窯で溶かす技法)  
を使ってガラスのはし置きをつくります。


@粘土練り
写真


まず原型つくりに使う、粘土をこねます。
久しぶり(小学校以来!?)に触った粘土で格闘中です。


A型抜き
写真


丁度良い硬さになった粘土を2p厚にのばし、型抜きします。
一見お菓子教室みたいですね。


B粘土原型づくり
写真


形をきれいに整えます。
このときお箸が乗せやすいように窪みをつけたり、
目や模様を彫る方もいます。


C石膏取り
写真

耐火石膏を流し入れます。
耐火石膏は高温の焼成に耐えられるので
ガラスの型材として用います。30分ほどしたら
固まるのでひっくり返して、粘土をかき出します。



Dきれいになった型
写真



Eガラス調合・ガラス充填
写真


ガラスを入れていきます。
粉砂糖のようですが、細かく砕いたガラスです。


F窯入れ
写真


徐々に温度を上げてガラスを溶かします。
どんな風になるか、神のみぞ知る!?


G焼成後
写真


ガラスの粒が溶けてはし置きの形に!


H完成
写真 写真

研磨して完成です!
丁寧に磨きます。


その他にガラス調合や機械での研磨など、面白い作業のオンパレード!
たくさんの工程を経て出来たガラス作品はとても愛おしいと感じるはずです。



その他に基礎クラスでは、『プレート』を制作します。
写真

細かい絵柄にも挑戦できますので、これまたやりがいありますよ!


でも、これはほんの始まりです。
知れば知るほど奥が深いキルンワーク工房のパート・ド・ヴェール技法。
2月1日から申込受付スタートです。春から何かしたいと思っている方、
『つくる』ってとても豊かな気持ちになりますよ。是非遊びに来てください。


2010年5月
■担当■ 井川 彩子 (キルンワーク常勤指導員)

井川 彩子 (キルンワーク常勤指導員)皆さんこんにちは。キルンワーク工房常勤指導員の井川彩子です。
新緑の季節ですね。
5月1日から2010年度第2期の受講生募集を開始しました。
もちろんキルンワーク工房でも絶賛受付中です!

しかし、いまだに、「キルンって何?」と聞かれます。
確かに…なんだか想像しにくい技法ですよね。
では、お答しましょう。

キルンワークとは、窯(キルン)を使ったガラス工芸のことです。

吹きガラスや、トンボ玉のように溶けたガラスを使うのではなく、
あらかじめ粉状になっているガラスを、石膏型に入れて、窯の中で溶かします。
これを「パート・ド・ヴェール技法」と言います。

窯(キルン)を使ったガラス工芸

詳しい技法は過去の指導員日記や工房案内にもUPしていますので、見て下さいね。
今回はキルンワーク工房で使っている、ガラスの種類を紹介したいと思います。

クリアガラス

まず、クリアガラスです。

よく見るとガラスの粒度が違うのに気が付きませんか?
これが、窯で溶かすと透明度の違いになるんです。


色ガラスのパウダー

そして色ガラスのパウダーです。

様々な色を用意してあります。
すべて色の着いたガラスなんですよ〜。

クリアガラスと色ガラスを混ぜて、
様々なオリジナルの色つくりをしていきます。


色見本はキャンディーみたい

色見本はキャンディーみたいで、
見ているだけで心躍ります。


作品例

パート・ド・ヴェールならではの不透明感
パート・ド・ヴェールならではの不透明感が
温かい雰囲気になっています。
レリーフ(彫り模様)
レリーフ(彫り模様)が入れられるのも
この技法の特徴ですね。

他にも、専科コースになるとブルザイと呼ばれる板ガラスを使った技法も紹介しています。

パート・ド・ヴェール技法の、石鹸のような、砂糖菓子のような質感に興味を持った方、
オリジナル絵柄のガラス作品が作りたい方、一度キルンワーク工房に遊びに来て下さいね。
お待ちしています!

もうひとつ宣伝です。
5月5日(水・祝)クラフトパークでは、『こどもクラフト』が開催されます。

小学生から中学生まで楽しめる、一日体験教室です。
キルンワーク工房では、『パート・ド・ヴェール技法を使ったお皿』が作れます。

パート・ド・ヴェール技法を使ったお皿

とってもかわいい作品ができて、好評です。

皆さんのお越しをお待ちしています。

2009年7月
■担当■ 井川 彩子 (キルンワーク常勤指導員)

井川 彩子 (キルンワーク常勤指導員)皆さんこんにちは。4月から常勤指導員になりました、
井川彩子です。 キルンワーク教室では、春から体制が変わり、北川礼子先生が5年の任期を迎かえ私、井川にバトンタッチとなりました。
そして新たに三倉彩果(みくら さいか)さんが アシスタントとして仲間入りしました。講師の森岡知香先生と3人体制で盛り立て ていきたいと思いますので、宜しくお願いいたします!

さて、7月に入り、だんだんと夏の暑さが迫ってきましたね。
夏になると何だかとてつもないことが起こる気がしてワクワクします!

そんな夏の話題ですが、7/11(土)〜7/24(金)キルンワーク・吹きガラス教室合同の受講生作品展があります。

キルンワーク教室とは、窯(キルン)を使った、ガラス作品つくりを総称して名づけられました。 主な技法は、パート・ド・ヴェール技法と、ブルザイのフュージング・スランピング、 キャスト技法になります。
一足先に、いくつか出品作品を紹介をしたいと思います。

須崎良子さん

須崎良子さん須崎良子さん

パート・ド・ヴェール技法という粉のガラスを使う技法で作られています。
手の平にちょこんと乗るサイズなんですよ。作品展にはまだ増えますよ。

佐古理恵さん

佐古理恵さんこちらもパート・ド・ヴェール技法 の作品です。細かい花びらの一枚一枚がきれいに出来ています。
小物入れ!贅沢!

岸原敬さん

岸原敬さんパート・ド・ヴェール技法で作った パーツを、組み立てていく作品。一見ガラスとは分からないと所がポイント。おもしろいですね!

渡部徳子さん

窯で焼成後、石膏型を割り、作品を取り出します。ブルザイという板ガラスを使って
フュージング・スランピング技法でつくられています。
ステンドグラスのような雰囲気で素敵ですね。

何点か並べただけでも、個性豊かなガラス作品ばかりです。 あったか味のあるパートドヴェールの作品から、ブルザイの透明感がある作品まで じっくり時間をかけた力作ばかりが展示されますので、 皆さん是非1F展示スペースに足をお運びください!

そしてそして、少し先のお知らせをしたいと思います。今年は9月に5連休がありますね。
キルンワーク教室では9/23(水・祝)『専科1日体験』特別教室を開催します!

写真内容は、専科で扱っているブルザイという色板ガラスを、デザインに合わせて カットして並べ、キルン(窯)で焼成してくっつけます(フュージング)。
それを型に沿わせて曲げ(スランピング)、お皿をつくります。
普段、専科って気になるけどなかなか手が出せないと思っている方、 この機会にプチ専科体験をしてみましょう!

モチーフは蝋燭です クリスマスに使おうかな

モチーフは蝋燭です 
クリスマスに使おうかな

窯の中でフュージング中
窯の中でフュージング中


 

日程: 9/23(水・祝)
時間: 10:00〜16:30 (お昼休憩あり)
対象: キルンワーク受講生
定員: 10名 (多数抽選)
受講料: ¥10,000(石膏・ガラス代他消耗品込み)
受付開始日: 7/11〜より受付開始
申込方法: ハガキか当館受付
受付締切日: 8月7日(金) 必着

2008年10月
■担当■ 井川 彩子 (キルンワーク非常勤指導員)

井川 彩子 (キルンワーク常勤指導員)はじめまして、2008年4月からクラフトパークの仲間入りをしました。 キルンワーク工房、非常勤指導員の井川彩子です。よろしくお願いします。
今年8月、キルンワーク工房では、森岡知香先生を講師にお迎えして 「キャスト技法」を使ったワークショップ(短期集中講座)を開催しました。  
通常の講座で紹介している「パート・ド・ヴェール技法」は、粉のガラスを使っています。それに対して「キャスト技法」では、塊のガラスを使い ます。その為、透明感や重量感、厚みの違いによる色の変化など、 いつもとはまた、ひとあじ違ったガラスの表情を感じられる内容でした。
手順
  1. 粘土で原形をつくります
  2. 石膏で型を取って、粘土をほり出します
  3. 塊のガラスを石膏型の中に詰めます
  4. 窯の中で850度まで温度を上げ、ガラスを溶かします
  5. ゆっくり温度を下げ、窯から出します
  6. 石膏型を砕いて、ガラス作品を取り出します
  7. 研磨
  8. 完成!
粘土原型のペンギンです。
粘土原型のペンギンです。
みんなで石膏取り。
みんなで石膏取り。

ガラスの塊を投入!
ガラスの塊を投入!
窯入れ。今回は植木鉢を湯口にしました。
窯入れ。今回は植木鉢を注ぎ口にしました。

窯で焼成後、石膏型を割り、作品を取り出します。
窯で焼成後、石膏型を割り、
作品を取り出します。
一部分をピカピカに磨くので、手間隙かけて研磨します。
一部分をピカピカに磨くので、手間隙かけて研磨します。

講評風景
講評風景

森岡先生、
出来上がった作品を掲げています。

今回は「キャスト技法」って何?という好奇心から申し込まれた方が 多かったです。制作しながらも、一体どうなるんだろうと疑問の声も 聞かれました。 手探りで進んでいく中、徐々に「キャスト技法」ならでは のガラス表現を掴んでいかれたのではないでしょうか。4日間と、かなりのハードスケジュールでしたが、透明感や重量感を 生かした作品が出来上がりました。

キルンワーク工房横の展示スペースに 完成作品が10/13(月・祝)まで展示してありますので、皆さん見に来てくださいね。

おしらせ
10月26日に『クラフトパークフェスタ2008』が開催されます。
キルンワーク工房では、〜パート・ド・ヴェール技法でアクセサリーをつくろう!〜 ということで、ガラスのペンダントづくりにチャレンジ出来ます。 あらかじめ用意してある石膏型に、模様を彫って、ガラスの粉を絵付けしていきます。 パート・ド・ヴェールならではのやさしい風合いのペンダントが出来上がりますよ。 お子様から大人まで、楽しめる内容になっています。
この機会に、パートドヴェールに触れてみませんか?

2008年1月
■担当■ 北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員)

北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員)

 あけましておめでとうございます!本当に1年というのは早いもので気がつけば新年が始まってしまいました。みなさま今年もどうぞ宜しくお願いします!

今回は今年度つくられた力作を3点紹介したいと思います。前々回の指導員日記では最初の1年間でどんなものをつくるのかを紹介しましたが、その後本科継続コースに進んだ受講生がどんな作品をつくっているか紹介したいと思います。
キルン工房では1年間のカリキュラムが終わると、本科継続コースではみなさん思い思いに、なかなか独創的な作品をつくられます。

それでは1作目として、1年間の超大作! 関陽子さんの作品を紹介します。
今が夏じゃないのが残念ですが、南の島をイメージしながら作品を見てくださいね。

関陽子さんの作品
《関 陽子 作》

この作品は海に潜った時の静けさや暗さ、それとは対照的な魚や珊瑚の色の鮮やかさがうまく表現できていると思います。海の色もいろいろな青が混ざってとても複雑で神秘的に仕上がっています。実用向けではありませんが、ずっと眺めていたい作品です。

2作目は黒田義久さんの作品を紹介します。この作品はパート・ド・ヴェールとは少し違った作風ですが、本人がいろいろな工夫をされてなかなか面白い作品に仕上がっています。

黒田義久さんの作品黒田義久さんの作品
《黒田 義久 作》

この作品はアロマキャンドルなのですが、模様のラインや、装置など何から何まで黒田流で研究・開発されてかなり完成度の高いものに仕上がっています。なんとこの中にはファンがしこまれていて、スイッチ一つでいい香りがしたり、ライトがついたりとなかなか芸が細かい一品です。いやはや本当に黒田さんの飽くなき追求心に乾杯です。

最後に専科の作品を紹介しましょう。専科ではブルザイの板ガラスを使った技法とキャスト(鋳造)の技法を紹介しています。

木村勝一さんの作品木村勝一さんの作品
《木村 勝一 作》

今回は木村勝一さんの作品を紹介します。木村さんはきっと誰もが一度は見たことのあるヴィーナスの彫刻にチャレンジしました。つくる過程でヴィーナスの首が折れるなどハプニングもありましたが、水中にヴィーナス像があるようなとても詩的でいい作品ができたと思います。外の形もガラスの屈折の面白さがでていて、ガラスならではの作品に仕上がっています。この作品は木村さんにとって3作目になりますが、加工も手をぬかず丁寧に仕上げているので制作時間もかなり短縮されています。今はツタンカーメンを制作中なので、木村家のガラス彫刻の収蔵作品がこれからも増えていくことでしょう。次は何にチャレンジするのか今から楽しみです。

ここでは紹介しきれないのが残念ですが、まだまだ受講生の力作はたくさんあります。続きは次回の指導員日記を楽しみにしてください。
受講生のみなさん!これからもがんばってオリジナリティーあふれる作品を制作していきましょう!本当にみなさんお疲れ様でした。

2007年4月
■担当■ 北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員)

北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員) こんにちは、キルンワーク常勤指導員の北川です。
新年度がはじまり、キルン工房でも新しい作品にとりかかる受講生が数多くいます。今年もどんな作品が出来上がってくるのか楽しみです。

ちょっぴり先の話にはなりますが、皆さんゴールデンウィークの予定はお決まりですか?
 当クラフトパークではゴールデンウィークに向けて「古代市」や「こどもクラフト」などイベントを企画しています。5月3日(木・祝)の古代市は特別体験教室や古代衣装展示、 玄関前の広場では楽しいてづくりコーナーがいっぱいのこどもクラフトまつりがあります。
 キルンワーク教室でも5月3日(木・祝)にガラス鋳造法で「レリーフのあるお皿づくり」の特別体験教室をします。
ガラス鋳造法とはガラスを型に溶かし込む技法です。今回は予め準備された石膏型に彫刻刀を使って木彫りのようにレリーフを彫ってもらいます。
ただし、木彫りは彫ったところがへこみますが、ガラスを型に溶かし込むので彫ったところがでっぱります。最初は戸惑うかもしれませんが、自分の彫った模様がガラスになるのは感動ものです!
キルンワークはまだまだ関西に教室も少なく、体験をする機会がなかなかありません。
この機にキルンワークを体験してみませんか?

イメージイメージ
※以上の写真5色の中から選べます

参加したい方は先着順となっておりますのでお早めにお申込ください。
詳しくはクラフトパークHPやゴールデンウィーク体験教室チラシをご覧ください。尚ご不明な点などございましたらお気軽にクラフトパークまでお問い合わせください。 皆さんのご参加をスタッフ一同心よりお待ちしております!

2006年7月
■担当■  北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員)

北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員) こんにちは、キルンワーク常勤指導員の北川です。
 今さらなのですが、キルンワークはかなりマイナーな技法なので、キルンワークと聞いてもほとんどの方が「何それ?」と思われることでしょう。
 今回は皆さんにキルンワークを少しでも知っていただくために受講生がどんな作品をつくっているのかを紹介したいと思います。(最初の1年間は3ヶ月単位でステップアップしながらパート・ド・ヴェールの技法を紹介しています。)

基礎コースでは○か□のプレートを作ります。プレートが完成するまでにパート・ド・ヴェールでは欠かせない石膏取りや色の調合、絵付けなどの工程を把握してもらいます。基礎の徳田有紀さんの作品はレリーフの部分に絵付けをしてバックは粗めのクリアガラスに色を混ぜて発色させています。絵本の世界を思わせるかわいらしい作品に仕上がっています。

本科Tでは粘土で原形を作ります。粘土を触るのは学生以来という方がほとんどなので最初は戸惑うようですが、だんだん扱いにも慣れてくるようです。本科Tの岡本八枝子さんの作品も花らしく見えるように大変苦労して原形を作っています。完成した作品は涼しげでそんなに苦労したようには見えませんが、本当にがんばって綺麗な作品に仕上がりました。この課題では平皿や写真フレームなどを作る受講生もいます。

基礎の写真
基礎:徳田有紀さんの作品

本科Tの写真

本科T:岡本八枝子さんの作品


本科Uでは立物(鉢など)を作ります。この課題は基礎や本科Tと違って高さのある作品ができます。工程が多いので忙しく感じるかもしれませんが、応用として花器や照明なども作れるので本科継続になってからもこの技法を用いる受講生はたくさんいます。本科Uの向山由彦さんの作品ではやさしい色合いのグラデーションが底のカワセミのレリーフを引き立てて綺麗な作品に仕上がっています。

本科Vでは、スランピングの技法を紹介しています。板状のガラスを作って「曲げようの石膏型」の上にガラスをのせてもう一度窯に入れて焼成します。曲げる時には板ものを作った時よりも低めの温度でガラスをやわらかい状態にして型に沿わせます。本科Vの林田美智代さんの作品は作者いわく「レシートはさみ」だそうです。手前の模様の部分が透かしになっていて面白い作品になっています。

本科Uの写真
本科U:向山由彦さんの作品

本科Vの写真

本科V:林田美智代さんの作品


本科継続の写真
本科継続:北森久美さんの作品

本科継続コースではこれらの技法を使ってそれぞれにつくりたいものを考えて制作していきます。同じ技法を使っていても作る人によって個性が出て、比較すると作品の幅の広さに驚かされます。

本科継続の北森久美さんの作品は制作に半年くらいかかっています。本体と蓋の部分それぞれに粘土原形を作りその後石膏を取って、絵付けをしているので本当に気の遠くなるような工程を踏んでいます。でもこの作品をみたらそれも納得がいくはずです。時間はかかりますが、パート・ド・ヴェールならではの繊細な色彩や形を表現することができています。他にも素敵な作品があるのですが、ここで紹介できないのが残念です。

そこでっ!
2006年7月5日(水)〜17日(月・祝日)にキルンワークと吹きガラスの受講生作品展をクラフトパーク1階展示室にて開催します。受講生の力作が勢ぞろいするのは年に1度なのでかなり見ごたえがあるので是非ご覧ください。次回の受講生募集(創作教室10〜12月分)は8月にありますので興味のある方は見学にお越しください。スタッフ一同お待ちしております。

受講生の皆さんもお疲れ様でした。これからも素敵な作品をつくってください。

2005年8月
■担当■  北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員)

北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員) 暑中お見舞い申し上げます。 今年もかなり、暑い夏になりそうですね。
 クラフトパーク夏の大イベントは、8月10日(水)〜8月19日(金)頃まで吹き・ステンド・キルン・金工・染色&織物・木工の6工房で夏期集中講座をします!それぞれに日程は違いますが各工房面白い内容を企画しています。
キルン工房では金沢から渡部匡人(まさと)氏を招いて「ロウ型鋳造法」を紹介します。通常の創作教室では粘土で原形を作っていますが、ロウで原形を作ることで粘土では難しかった細かい細工などが可能になり、石膏肌も滑らかなので独特の風合いに仕上がります。
 また、ロウと言ってもいろいろな種類があります。今回は固いロウを使った彫刻方法とやわらかいロウを使った手びねり方法の2種類の制作方法を紹介します。一体どんな作品が出来上がるのか楽しみです。そして参加した受講生が楽しめるワークショップになるようにスタッフ一同がんばります!
イメージそして、今年の4月から専科コースがブルズアイ(市販の色板ガラス)を使ったフュージング・スランピングのコースになりました。ブルズアイの板ガラスは重なりで独特の色合いを表現できます。専科コースでは、デザインに重点をおいて講師と受講生がディスカッションを何度もすることで受講生の作りたいものを明確にしてデザインを決めていきます。
イメージデザインがきまったら型紙にあわせてガラスをカットして焼成の準備をします。専科コースでは窯の温度がピークになるようにあらかじめスタッフが温度設定しているので、次の週の講座時間内の自分の作品の熔け具合をチェックできます。そしてスランプ型をつくりスランプして作品を完成させます。
イメージ
興味のある方はキルン工房前の展示スペースに受講生の作品を展示していますので、ぜひ御覧ください。

2004年9月
■担当■  北川 礼子 (キルンワーク常勤指導員)

こんにちは4月からキルンワーク工房の常勤指導員になった北川礼子です。
これまで森岡さんが時折フランス人になりつつもキルンワークについて詳しく説明しているのでキルンワークがどんなものかご理解いただけたと思います。

キルンワーク工房でも、吹きガラス工房に続き8月にワークショップ(短期集中講座)を開きました。
講師として東京から近岡令氏を招いてフュ−ジング・スランピングの技法を使って具体的にどんなお菓子をのせ、どんなシチュエーションで使うのかなど考えながら菓子皿(銘銘皿)を作りました。今回の指導員日記ではフュージングとスランピングをワークショップに沿って紹介したいと思います。

初日は、フュージングをするためにお皿のデザインを考え、デザイン通りに色ガラスを切っていきました。ほとんどの受講生がはじめてガラスを切るので最初は恐る恐るガラスをカットしていましたが、徐々になれてデザイン通りのパーツを作れるようになってきました。そして、それらを並べて無事に窯入れをすることができました。

これを窯で温度を上げて溶着します。
※熱を加えてやわらかくなったガラスどうしを溶け合わせることをフュージングといいます。
二日目はフュージングした板ガラスをお皿の形に曲げるための石膏型を作りました。粘土でお皿の形を作りそこに石膏を流し込み型作りをします。
三日目は乾燥した型にフュージングしたガラスをのせてもう一度窯入れをして、窯の温度を上げてガラスをやわらかくして石膏型に沿わせて曲げてお皿の形を作ります。そして徐々に温度を下げて六日目にガラスを窯から出しました。]

最終日は実際に出来上がったお皿にお菓子をのせて講評とお茶会をして無事終了することができました。参加された皆さん本当にお疲れ様でした。

2003年9月
■担当■  森岡 知香 (キルンワーク常勤指導員) その3

ようこそ Cafe de kiln ! へ
キルンワーク指導員日記パート1&2で、 すっかりあなたもパート・ド・ヴェールの魅力にはまったことでしょう。 えっ! 文が長くて読む気がしないって。 ご安心下さい。 今回が最終回です。 パート1では「キルンワークの技法説明」 パート2では「パート・ド・ヴェールの歴史とガラスについて」 述べました。
今回は「パート・ド・ヴェールの制作工程について」 簡単に述べていきます。
1: 粘土でイメージ通りの原形をつくる。
2: 耐火石膏を溶いて原形の雌型をつくる。
  3: 原形の粘土を取り出し、水を入れて体積をはかる。

4: ガラスの量(体積×2.6「ソーダガラスの比重」)を算出する。
  5: 自分のデザイン通りの配色になるように、色の濃淡・透明性の合ったカラーサンプルを選ぶ。

6: カラーサンプルをもとに色ガラスとガラスの粒を調合し、耐火石膏の型にガラスを詰める。
(このとき絵付けしたい部分に筆で色ガラスの粉をおいていく)

7: 電気炉(キルン)に入れ、湿気抜き・加熱(最高800〜850℃)・徐冷の順で焼成する。
8: 完全に冷めるまで徐冷し、耐火石膏の型を割り出して作品を取り出す。
9: リュ―ターや研磨機・耐水ペーパーを使って、余分なガラスを削り磨いて仕上げる。以上、クラフパークのキルンワーク<中級T>講座でのおもな手順です。
制作者:中谷 恵美子 さん(キルンワーク受講生)


粘土を用いて原形をつくるので彫刻的な表現ができますが、 粘土原形をガラスに置き換えるまでの工程が多く、 また自分のイメージ通りの色を表現するためには色の濃淡・透明性など自分なりのいろいろな実験データの蓄積が大切です。

また粘土原形が複雑になればなるほど石膏取りも複雑になり、縦割り・横割り・吊り中子・プレス型といった割型の石膏取りが必要になってきます。

大方の受講生は「だいだい自分のイメージ通りに表現できるまでに1年(週に1回3時間×40回)くらいかかかる」といいます。 そして技術のステップ・アップとともに、自分でつくったものを使ったり飾ったりすることで、自分の手で何かを創り出す喜びを実感し、生活にぬくもりや安らぎを見出しています。

思い起こせば、人間は二本の足で歩くようになってから手の自由を得て道具を使い始め、人間としての脳と手の連動によって、暮らしの中に創意工夫を繰り返してきました。 
そして科学や技術の進歩とともに大量生産・大量消費の時代を経て、誰もがインターネットを使える時代となり様々な情報が交錯する中で、その反動として近年は「オリジナリティーの大切さ」や「アイデンティティーの確立」も叫ばれています。

さらに高齢化社会となり生きがいやゆとりのある生活が求められ、自分なりの「心の豊かさ」が問われています。 
またリストラや就職先のない現状のもと、「職人」という言葉にあこがれをもって職を探している若者が増えています。

このような時代だからこそ、「ものづくり」を通して素材と向き合い自分と向き合い、新たな自分を発見したいものです。 
つまりこのクラフトパークは「もの と もの」 ・ 「もの と ひと」 ・ 「ひと と ひと」とのよい関係をもう一度見直すコミュニケーションの場といえるでしょう。

いろいろと書き連ねましたが、 ご拝読ありがとうございました。

10月からは織物工房指導員の三浦奈巳が指導員日記を担当します。

では Bon voyage !            (マドモアゼル・モリオカ日記より)

2003年9月
■担当■ 森岡 知香 (キルンワーク常勤指導員) その2

Bonjour!(ボンジュール!)
なぜBonjourかですって!前回の日記の中で「クラフトパークのキルンワーク講座ではパート・ド・ヴェールを中心に展開しています。」と述べました。 このパート・ド・ヴェールの意味はフランス語で「ガラスの練り粉」、つまり英語で言うと「paste of glass」です。その言葉通りガラスの粉末を水や糊で練ったペースト状のガラスを型の中に詰めて電気炉で焼成する技法のことです。 そこで、今回はそのパート・ド・ヴェールについて、マドモアゼル モリオカが少しばかりお話しようと思います。

【パート・ド・ヴェールの歴史について】
ローマ時代のフェニキア船の物語に、ガラスの起源が述べられています。 
「ソーダを商う商人たちの船が食事の準備をするために、地中海に面した河岸に入ってきました。荷物のソーダ塊を用いてかまどを築いたら、熱せられたソーダ塊のソーダ灰と浜辺の白い砂がちょうど融け合って、透明な液体が幾すじも流れてきました。」

この物語は伝説といわれていますが……
その後古代メソポタミア時代にパート・ド・ヴェールは考えだされましたが、紀元前1世紀頃ローマ時代に吹きガラスの技法が発明され、それまで高価で貴重だったガラスの器は透明性のあるローマン・グラスに取って代わり、実用的な日常の器となりました。そして同時にパート・ド・ヴェールの技法も姿を消してしまいました。

それから1900年ほどの後、フランスのアンリ・クロが陶器をつくるような方法で、このパート・ド・ヴェ−ルの技法を再発見したと言われています。おもにフランスの作家たちで独自に研究制作されましたが、それらの技法は継承されず「幻の技法」とされていました。

日本でも弥生時代から、鋳型にガラスのかけらを入れ焼成して勾玉がつくられていたように、パート・ド・ヴェールの技法があったようです。

【ガラスについて】
一般的にガラスには、ソーダガラス ・ クリスタルガラス(鉛ガラス) ・ カリガラス ・ ホウ珪酸ガラスがあります。それぞれ組成式によって主原料に何が使われているかわかります。

クラフトパークのキルンワークでは「ソーダガラス」を使用しており、その主な成分は珪砂とソーダ灰です。ガラスの色はたとえば青は酸化コバルト、紫は二酸化マンガンというように金属酸化物により発色します。

ベースになるソーダガラスと色ガラスの割合を変えることで、色の濃淡は変わります。また、ガラスの粒の大きさが小さくなればなるほど透明感がなくなります。つまり電気炉で熔けた小さい粒、粉状のガラスは気泡がたくさん含まれ不透明に見えるということです。

この色の濃淡とガラスの粒の大きさを変えることで、いろいろな表現が可能になります。そこで、パート・ド・ヴェールは「色の魔術師!」といえるでしょう。
(2003.9.25)

【参考文献】・「ガラス入門」    由水常雄   平凡社(1983)
      ・「魅惑のガラスノート」長谷川保和 内田老鶴圃(1993)

2003年9月
■担当■  森岡 知香 (キルンワーク常勤指導員) その1

Hello!キルンワーク担当の森岡知香です。
「日記」とは個人的な出来事を自分のために書き記すものと思いきや、なんと皆さんにご愛読していただけるとは光栄です。大いにキルンワークの世界へあなたを誘いましょう。

そして、9月末にはあなたもキルンワークの虜になっているかも…・・
さて、先程から何度も「キルンワーク」という言葉がでてきていますが、「キルンワークって何?」とお思いのことでしょう。

「キルン」とは電気炉のことです。つまり「キルンワークとは電気炉を使った仕事・作品」のことです。そのキルンワークの中には、下記の通りおもに5つの技法があります。

【キャスト】
粘土などで原形をつくり、それを耐火石膏で雌型をとり、その型の中に塊状のガラスを入れて電気炉で焼成する技法。

【パート・ド・ヴェール】  
制作工程はほぼキャストと同じ。 おもに粉状と粒状のガラスを用いる。 
粉状のガラスは練ってペースト状にしたものを自分の思った型の個所に詰めることができるので、彫塑的な表現が可能。

【フュ−ジング】
成形されたガラスとガラスを電気炉で加熱して、ガラス同士を熔着させる技法

【スランピング】
板状のガラスを電気炉で加熱し、自重で型に沿わして成形する技法。

【エナメル絵付け】
低融点のガラス質の顔料であるエナメルでガラスの表面に色つけをし、電気炉で約550℃〜650℃の温度で焼き付ける技法。

クラフトパークのキルンワークでは、パート・ド・ヴェールを中心に展開しており

基礎(色差し)・中級T(粘土造形)・中級U(割型)・中級V(スランピング)・中級継続(自由制作)

というように各コース、ステップupしながら受講生の皆さんは制作に励んでいます。そして、ものづくりのなかでガラスと向き合い、新たな自分を発見しています。

現在ちょうどクラフトギャラリーでは「受講生作品展 キルンワーク&ステンドグラス」を開催しています。そんな素敵な作品たちに会いに一度クラフトパークに来ませんか。

「受講生作品展 キルンワーク&ステンドグラス」
(開催日時) 2003年9月3日(水)〜22日(月)9:30〜18:30
(開催場所) クラフトパーク1F クラフトギャラリー
※火曜日休館